病院で「HSPです」と診断される?診断書はもらえる?受診の目安と真実

病院で「HSPです」と診断される?診断書はもらえる?受診の目安と真実

「生きづらいのはHSPのせい?病院で診断してもらいたい」。そう考えて精神科を探している方へ。実はHSPは病気ではないため、病院での正式な診断や診断書の発行はできません。では、受診する意味はないのでしょうか?HSPと発達障害の診断の違いや、心療内科に行くべきタイミングについて解説します。
元・超豆腐メンタルなぎさ|HSP×不安障害
元・超豆腐メンタルなぎさ|HSP×不安障害

病院で「HSPです」と診断される?診断書はもらえる?受診の目安と真実

「自分がHSPなのかどうか、白黒はっきりさせたい」
「会社に理解してもらうために、HSPという診断書が欲しい」
「この生きづらさが『甘え』じゃないと、お医者さんに証明してほしい」

毎日が辛くて、「自分が何者なのか」を知りたくて、病院に行くことを考えていませんか?


こんにちは、HSP(繊細さん)のなぎさです。


ネットのセルフチェックでHSPに当てはまったけれど、やっぱり専門家に診てもらわないと不安。 そう思う気持ち、痛いほどわかります。 私も昔、「私はHSPという病気なんです!」と誰かに認定してほしくて、心療内科のドアを叩こうとしたことがありました。


でも、結論から言うと、病院に行っても「あなたはHSPです」という診断名をもらうことはできません。


「えっ、どういうこと? 病院に行く意味はないの?」


今日は、多くの人が誤解している「HSPと医療の関係」について、そして「どんな時に病院に行くべきなのか」について、包み隠さずお話しします。


これを読めば、あなたが今、病院に行くべきか、それとも別の方法でケアすべきかが分かります。



なぜ、病院で「HSP」と診断してくれないの?

これには明確な理由があります。 HSP(Highly Sensitive Person)とは、アメリカのアーロン博士が提唱した心理学的な概念であり、「病名」ではないからです。


医学の世界(精神科医が使う診断基準)には、「HSP」というコードは存在しません。 分かりやすく例えるなら、HSPは「血液型」や「左利き」のようなものです。


「あなたはA型です」とは言われますが、「A型という病気です」とは言われませんよね。


「あなたは左利きですね」と認められても、「左利きを治す薬」は出ませんよね。


HSPもこれと同じで、「生まれつきの気質(性格の傾向)」なのです。 そのため、病院に行っても「HSP症候群」のような診断書が出ることは、基本的にはありえません。(※医師が便宜上、備考欄などに書いてくれるケースは稀にありますが、正式な病名ではありません)


病院に行くと、どう診断されることが多い?

では、HSPの悩みで心療内科や精神科に行くと、どうなるのでしょうか。 大きく分けて3つのパターンがあります。


パターン1. 「気にしすぎ」と言われて終わる

これが一番辛いパターンですが、HSPに詳しくない医師の場合、「病気ではありません。ただの性格の問題です」と返されてしまうことがあります。 「やっぱり私が弱いだけなんだ…」と、余計に傷ついて帰ってくることになるので、病院選びは慎重になる必要があります。


パターン2. 「適応障害」や「うつ状態」と診断される

HSPという気質そのものには病名はつきませんが、HSPであることによって「心が限界を迎えている状態」には病名がつきます。

職場環境が合わなくて眠れない → 適応障害
気分が落ち込んで動けない → うつ病・うつ状態
不安で動悸がする → 不安障害

この場合、「うつ状態」などの診断書をもらうことで、休職や傷病手当金の申請が可能になります。 「HSPの診断書」はもらえませんが、「HSPが原因でなってしまった不調」は治療の対象です。


パターン3. 「発達障害」の検査を提案される

HSPと症状が似ているものに、発達障害(ASDやADHD)があります。 これらは医学的な診断基準がある「脳の機能障害」なので、病院で診断が可能です。 医師が「気質にしては生きづらさが強すぎる」と判断した場合、発達障害の検査や心理検査(WAIS-IVなど)を勧められることがあります。


では、どんな時に病院に行くべき?受診の目安

「診断がつかないなら、病院に行く意味はないの?」 いいえ、そんなことはありません。 以下の「生活に支障が出ているサイン」がある場合は、HSPどうこうに関わらず、すぐに受診してください。

眠れない(不眠): 寝つきが悪い、夜中に何度も起きる、早朝に覚めてしまう。
食べられない: 食欲がない、味がしない、または過食が止まらない。
楽しめない: 好きだった趣味が億劫になる、何をしても心が動かない。
身体症状がある: 動悸、めまい、腹痛、頭痛が続く(内科で異常なしと言われた場合)。
「消えたい」と思う: 死について具体的に考えてしまう。

これらは、HSPという「気質」の範囲を超えて、脳がエラーを起こしている(二次障害の)状態です。 この場合は、薬やカウンセリングで症状を和らげる必要があります。


「HSP専門外来」には注意が必要?

最近、ネットで「HSP外来」「HSP治療」を謳うクリニックを見かけることがあります。 もちろん、HSPに理解のある素晴らしい医師もいますが、中には注意が必要なケースもあります。

高額な自費診療: 「HSPを治す」と言って、保険がきかない高額なカウンセリングや磁気治療などを勧めてくる。
科学的根拠がない: そもそもHSPは病気ではないので「治療して治す」という概念自体がおかしいのです。

「藁にもすがる思い」を利用されないよう、まずは「保険診療ができる普通の心療内科」で、今の辛い症状(不眠や不安)を相談することをおすすめします。


まとめ:診断書がなくても、あなたはあなたのままでいい

私たちが「診断」を求めてしまうのは、「誰かに『辛いね』と認めてほしいから」ではないでしょうか。 診断名というラベルがあれば、自分を守る盾になるような気がするからです。


でも、お医者さんに診断されなくても、アーロン博士のチェックリストに当てはまるなら、あなたは胸を張って「私はHSPです」と言っていいんです。


「病気じゃないから我慢しなきゃ」ではありません。 「病気じゃないけど、人一倍感じやすくて疲れやすい体質」なのです。


病院は「HSPを認定してもらう場所」ではなく、「HSPすぎて疲れ切った体を、薬の力でメンテナンスする場所」として割り切って使う。 それが、HSPさんと医療の賢い付き合い方です。


もし今、眠れないほど辛いなら、迷わず受診してくださいね。 それは「甘え」ではなく、必要な「手当て」なのですから。


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