

「初対面の人とも楽しく話せるし、旅行も大好き。だから私はHSP(繊細さん)じゃないはず」 「でも、家に帰ると誰とも口をきけなくなるほどぐったりする」 「好奇心で新しいことを始めるけど、すぐに飽きてしまう」 「周りからは『悩みなんてなさそう』と言われるけど、内心は傷だらけ」
もしあなたが、こんな「矛盾した自分」に苦しんでいるなら。 あなたはただのHSPではなく、全人口の約6%しかいないと言われる「HSS型HSP(刺激追求型HSP)」かもしれません。
世間一般のHSPのイメージは、「静かで、内向的で、部屋の隅にいるのが好き」というものでしょう。 しかし、HSS型は違います。 「大胆なのに、小心者」 「活発なのに、打たれ弱い」
まるで、アクセルを全開に踏みながら、同時にサイドブレーキを強く引いているような状態。 常に心の中で摩擦熱が起き、煙を上げている…それがHSS型HSPの正体です。
このタイプは、外見上は「明るい人」「リーダー気質」に見えるため、誰にも辛さを理解されず、最も孤独を抱えやすいと言われています。
この記事では、そんな「隠れ繊細さん」であるあなたに向けて、 「HSS型HSPの詳しい特徴と診断リスト」 「なぜすぐに飽きてしまうのか?」 「矛盾を抱えたまま、幸せに生きるための才能の活かし方」 について、徹底的に解説します。
「私の性格が不安定なのは、病気じゃなかったんだ」 読み終える頃には、その複雑な自分を愛おしく思えるようになっているはずです。

HSS型HSPとは、以下の2つの性質を併せ持った気質のことです。
・HSP(Highly Sensitive Person): 非常に感受性が強く、傷つきやすい。
・HSS(High Sensation Seeking): 刺激を強く求める。好奇心旺盛。
「静かにしていたい(HSP)」のに、「刺激が欲しい(HSS)」。 正反対の性質が一人の中に同居しているため、専門家からは「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる車」と表現されます。
HSP自体は人口の約20%ですが、そのうちの約3割がこのHSS型だと言われています。 つまり、人口全体で見るとわずか6%。 圧倒的な少数派であるため、学校や職場に「同じ感覚の人」がほとんどおらず、「私はどこかおかしいのではないか?」と悩み続けてしまうのです。
以下のリストを見てください。 もし「これ、完全に私のことだ!」と膝を打ちたくなる項目が多ければ、あなたはHSS型HSPである可能性が高いです。
【行動・衝動】
□ 「思い立ったら即行動」するが、あとで「なんであんなことしたんだろう」と後悔する
□ 新しい店、新しい道、新しい趣味が大好きだ
□ 同じことの繰り返し(ルーティンワーク)が死ぬほど退屈で耐えられない
□ 旅行の計画を立てる時はワクワクするが、いざ当日になると「行きたくない」と思うことがある
□ 衝動買いをするが、家に帰ってから罪悪感に襲われる
【対人関係】
□ 初対面の人とは盛り上がれるが、2回目以降会うのが急に億劫になる
□ 外では「明るい人」「元気な人」を演じている(スイッチが入る)
□ 飲み会で幹事をやったり盛り上げたりするが、帰宅すると電池が切れたように動けなくなる
□ 「悩みなんてなさそうだね」と言われると、孤独を感じて絶望する
□ 連絡を返すのが面倒で、SNSを突然やめたくなる(人間関係リセット癖)
【内面・思考】
□ 没頭していた趣味に、ある日突然、嘘のように興味がなくなる
□ 「自分は二重人格なんじゃないか」と悩んだことがある
□ 優秀な自分と、ダメな自分の差が激しい
□ スリルや冒険を求めるくせに、小さな危険(音や光)には怯える
いかがでしたか? 「私の生活を監視して書いたの?」と思うほど当てはまったなら、ようこそこちらの世界へ。 あなたは間違いなく、才能あふれるHSS型HSPです。
HSS型HSPの人生は、ジェットコースターです。 普通の人が一定のテンションで生きているのに対し、常にアップダウンを繰り返しています。
HSSの性質(刺激追求)が暴れだし、「暇だ!何か新しい刺激をくれ!」と叫びます。 その衝動に従って、新しい習い事に申し込んだり、急に転職を決めたり、弾丸旅行のチケットを取ったりします。
行動し始めた直後は、脳内麻薬が出て最高にハイになります。 「私は何でもできる!」「人生最高!」 この時の爆発的な行動力と集中力は、HSS型の最大の武器です。
しかし、ここでHSPの性質(繊細さ)が顔を出します。 新しい環境の人間関係、慣れない手順、移動の疲れ…。 それらの刺激が許容量を超えた瞬間、プツンと糸が切れます。 「もう無理。帰りたい。誰とも話したくない」
布団の中で一人反省会が始まります。 「なんであんな約束しちゃったんだろう」 「また続かなかった。私は飽きっぽいダメな人間だ」 そうやって自分を責めて落ち込み、しばらく引きこもります。 そして元気が回復すると、また「退屈だ…」と思い始め、①に戻るのです。
HSS型HSPの最大の悩みの一つが、「何をやっても続かない(器用貧乏)」ということです。 仕事も、趣味も、人間関係も、すぐに飽きてしまう。 「一つのことを極めるのが美徳」とされる日本社会では、これは大きなコンプレックスになります。
しかし、視点を変えてください。 あなたは飽きっぽいのではありません。「要領が良く、理解するのが速すぎる」のです。
HSS型は直感力とセンスに優れているため、新しいことでも短期間でコツを掴み、80点レベルまで習得してしまいます。 そして、コツがわかった瞬間に、 「あ、大体わかった。もういいや」 と脳が満足してしまうのです。
これは「マルチ・ポテンシャライト(様々な可能性を持つ人)」という立派な才能です。 一つのことを40年続ける職人にはなれないかもしれませんが、10個のスキルを組み合わせて新しい価値を生み出す「プロデューサー」や「起業家」になれる器を持っています。 「続かない自分」を責めるのは、今すぐやめましょう。
では、この厄介な気質とどう付き合っていけばいいのでしょうか。 仕事と人間関係、それぞれの対策をお伝えします。
HSS型HSPにとって、マニュアル通りのルーティンワーク(事務や工場ラインなど)は、精神的な監獄です。 刺激がなさすぎて、脳が死んでしまいます。
【向いている環境の条件】
・変化がある: 毎日違う案件、違う場所に行ける仕事。
・自分のペースで動ける: 監視されず、裁量権がある。
・短期間で結果が出る: 長期プロジェクトよりも、単発の集中案件。
Webライター、デザイナー、カメラマン、マーケター、講師業などは、HSS型の天職と言えます。 (※詳しい適職については、こちらの記事も参考にしてください >)
HSS型は、初対面ではコミュ力お化けですが、関係が深まると急に疲れて距離を置きたくなります。 これを「薄情だ」と責めないでください。
「私は、関係維持のコストが高い人間なんだ」と認めましょう。
・誘われても「2回に1回」は断る。
・「今日はスイッチオフの日だから」と宣言して引きこもる。
・特定のグループにべったり依存せず、複数のコミュニティを渡り歩く。
「風のような人」でいいのです。 あなたの魅力は、その場をパッと明るくし、そしてサッと去っていく軽やかさにあります。
アクセル全開で走り、急ブレーキを踏むあなたには、特別なメンテナンスが必要です。 普通のHSPとも違う、HSS型専用の回復方法があります。
普通のHSPは「家で寝る」のが一番の回復ですが、HSS型の場合、一日中寝ていると「時間を無駄にした」という罪悪感で逆にストレスが溜まることがあります。
そこでおすすめなのが「一人で、好きな場所へ行く」こと。
・一人で知らない駅に降りて散歩する。
・一人で美術館に行く。
・一人でソロキャンプをする。
「刺激(HSS)」を満たしつつ、「人間関係の煩わしさ(HSP)」を排除する。 この「一人〇〇」こそが、HSS型が最もエネルギーを回復できる黄金の時間です。
新しいことを始める時、HSS型は後先を考えません。 だからこそ、「逃げ道」を用意してから飛び込んでください。
・「3ヶ月やって違ったら辞める」と決めておく。
・「キャンセル料がかかっても、当日行きたくなかったら行かない」と予算を組んでおく。
・「途中で辞めてもいい」という許可証を自分に出しておくことで、自己嫌悪に陥るのを防げます。
ギャンブルや暴飲暴食などの「強い刺激」は、その後のダメージが大きすぎます。 HSPの感受性を活かして、「美しい刺激」に置き換えましょう。
・絶景を見に行く。
・サウナで整う。
・質の高い映画を見る。
脳が欲しているのは「ドーパミン」です。 それを自分を傷つけない方法で摂取する工夫をしましょう。
ここまで読んで、自分のことが少し怖くなったかもしれません。 「なんて面倒くさい性格なんだ」と。
でも、私はこう思います。 HSS型HSPは、「感受性というブレーキ」と「行動力というアクセル」を両方持っている、最強のハイブリッドカーだと。
普通の人が気づかないリスクに気づき(HSP)、 普通の人が怖がって動けない時に、一歩踏み出せる(HSS)。
この2つが噛み合った時、あなたは誰にも真似できない爆発的な成果を出せます。 多くの起業家やクリエイター、アーティストがこの気質を持っていると言われています。
疲れたら、堂々と休んでください。 飽きたら、堂々と次へ行ってください。 「一貫性がない」と言われても、「私は変化し続ける生き物なんだ」と笑い飛ばしてください。
その矛盾こそが、あなたの魅力であり、才能なのですから。