

「佐賀平野のまっすぐな一本道を運転していると、景色が変わらなすぎて、自分がどこにいるのかわからなくなる不安(離人感)に襲われる」 「『葉隠(はがくれ)』の精神が根付いているせいか、弱音を吐くことは恥だという空気が親や職場にあって、誰にも相談できない」 「福岡まで行けばいい病院があるのは知っているけど、特急『かささぎ』や『リレーかもめ』に乗る気力が湧かない」
佐賀県にお住まいのHSP(繊細さん)や、不安障害にお悩みの方。 有明海の干満の差のように、激しく揺れ動く自分の心を持て余し、どこまでも続く平らな景色の中で、隠れる場所を探していませんか?
こんにちは、HSPのなぎさです。
佐賀県は、高い建物が少なく、空が広い素晴らしい場所です。 しかし、HSPさんにとって、この「見通しの良すぎる風景」は、時として「常に誰かに見られている」「逃げ場がない」という心理的な圧迫感につながります。 クリーク(水路)で繋がった集落は結束が固く、一度病院に入るところを見られたら…という不安も、他県以上に強いかもしれません。
また、佐賀は「福岡への依存度」が高い県でもあります。 「県内で治すべきか、博多・天神へ出るべきか」。この選択肢の多さが、決断を苦手とするHSPさんをさらに迷わせてしまっています。
今日は、佐賀県のHSPさんが、葉隠のプレッシャーや地理的な迷いを乗り越え、自分の心を守るための「聖域(サンクチュアリ)」となる病院を見つけるためのガイドマップを、実在のクリニック名を挙げながらお届けします。

具体的な病院名を見る前に、なぜ佐賀でメンタル不調を感じると辛いのか、その背景を整理しましょう。
1. 「葉隠」の無言の圧力 「武士道といふは死ぬ事と見つけたり」で有名な葉隠の精神。 現代でも、佐賀県民の根底には「忍耐」や「感情を抑制する美学」が流れています。 これは素晴らしい強さですが、HSPさんのような「感情豊かな気質」にとっては、「泣いてはいけない」「耐えなければならない」という呪いになりがちです。 医師の前ですら、「こんなことで悩んで情けない」と自分を取り繕ってしまう方が非常に多いのです。
2. 国道34号線と「佐賀平野」の視線 佐賀市の主要道路である国道34号線や、南部の平野部。 建物が少なく見晴らしが良いということは、自分の車がどこを走っているか、どこに停まったかが遠くからでも分かりやすいということです。 「精神科の看板がある駐車場に車を入れる瞬間」を、対向車の知り合いに見られるのではないか。 この「視線への恐怖」が、受診をためらわせる大きな壁です。
3. 「イオン(大和)」か「ゆめタウン」か 佐賀県民の生活は、イオンモール佐賀大和か、ゆめタウン佐賀に集約されます。 休日のこれらの場所は、全県民が集まったかのような混雑ぶりです。 人混みが苦手なパニック障害の方が、気晴らしに行ける場所が極端に少ない(逃げ場がない)ことも、ストレスを蓄積させる要因です。
ここからは、地域ごとの特徴と、HSPさんや不安障害の方が通いやすいと思われるクリニックを紹介していきます。 ※受診の際は必ず最新の公式サイトで診療時間等をご確認ください。
選択肢は多いが、34号線の混雑に注意 県庁所在地である佐賀市は、クリニックが集中しています。 HSPさんにおすすめなのは、「大通りから一本入った場所」や「建物がおしゃれで病院らしくない場所」です。
【オデソシ・メンタル・クリニック】(佐賀市大和町) 佐賀大和インターの近くにあり、名前の響きがユニークなクリニックです。 ここは「就労支援」や「デイケア」にも力を入れており、社会復帰を目指すHSPさんにとって心強い存在です。建物も開放感があり、駐車場も広いため、「狭いところにバックで停める」というストレスがありません。イオンモール佐賀大和の近くなので、買い物のついでに通えるという「言い訳」ができるのもメリットです。
【本島クリニック】(佐賀市神野東) 佐賀駅の北側にある、地域に根ざしたクリニックです。 長く診療されているため、先生の経験値が高く、「葉隠精神」で我慢してしまう佐賀県民の気質をよく理解してくれます。駅近ですが、落ち着いた住宅街の雰囲気もあるため、電車で通いたいHSPさんにも向いています。
【ひぜんメンタルクリニック】(佐賀市駅前中央) 佐賀駅の南口からすぐの場所にあります。 ビルの中にあるため、「いかにも病院に入ります」という外観ではなく、オフィスに入るような感覚で受診できるのがHSPさんには嬉しいポイントです。仕事帰りのサラリーマンやOLさんも多く、浮かない安心感があります。
福岡へのアクセスと地元の安心感 鳥栖市は福岡への通勤圏であり、メンタルヘルスの需要も高いエリアです。 福岡の病院に通うことも可能ですが、具合が悪い時に「特急料金」や「人混み」は負担になります。
【鳥栖メンタルクリニック】(鳥栖市本通町) 鳥栖駅から徒歩圏内にありながら、駐車場もしっかり完備されています。 フレスポ鳥栖などの商業施設も近く、生活動線の中で通院できます。先生が穏やかで、薬の調整も相談しながら進めてくれるという評判もあり、強い薬への不安があるHSPさんには安心材料になるでしょう。
【如水会 今村病院】(鳥栖市) こちらは規模の大きな病院ですが、精神科の専門性が高く、睡眠障害やパニック障害など幅広い症状に対応しています。 個人クリニックでは対応しきれない不調がある場合や、しっかり検査を受けたい場合に頼りになります。大きな病院特有の「システム化された待ち時間」がかえって気楽だというHSPさんもいます。
海と陶器の街の孤独を癒やす 唐津や伊万里は、独自の文化圏を持っています。 海が見える美しい場所ですが、冬の玄界灘の風は強く、不安感を煽ることがあります。
【松籟(しょうらい)病院】(唐津市) 唐津エリアの精神医療の中核を担う大きな病院です。 虹の松原の近くに位置し、環境は静かです。「病院」という規模感に圧倒されるかもしれませんが、スタッフの数が多く、ケアが手厚いのが特徴です。「誰かに話を聞いてほしいけど、個人の先生と一対一はずっと緊張する」という方は、看護師さんや相談員さんが多いこうした病院の方が、逃げ場があって楽な場合があります。
【からつ心療内科クリニック】(唐津市) 地域密着型のクリニックです。 先生が地元の事情に通じていることが多く、唐津特有の人間関係の悩みや、お祭り(唐津くんち)時期のストレスなど、ローカルな話題も通じやすいでしょう。
【牧山クリニック】(伊万里市) 伊万里エリアで頼りになるクリニックの一つです。 伊万里焼の里らしく、落ち着いた雰囲気があります。車でのアクセスが基本になりますが、駐車場が停めやすく、初心者マークのHSPさんでも安心です。
温泉と医療の融合 武雄温泉や嬉野温泉が近いこのエリアは、体を温める文化があります。 HSPさんは冷え性の方が多いので、温泉治療と併用できる環境は最高です。
【杵藤(きとう)地区の公立病院など】 このエリアは専門クリニックの数が限られています。 そのため、織田病院や嬉野医療センターなどの精神科・心療内科を受診するのが一般的です。 「総合病院は待ち時間が長い」というデメリットはありますが、「内科にかかるふりをして精神科に行ける」という最大のメリットがあります。 知り合いに会っても「ちょっとお腹の調子が悪くて」と言い訳ができるのは、狭いコミュニティで生きるHSPさんにとって最強の防具です。
最後に、佐賀県ならではの選び方のコツをお伝えします。
1. 「福岡」を予備のカードにする 「県内の病院がどうしても合わなかったら、博多に行けばいい」 そう思っておくだけで、地元の病院に行くプレッシャーが減ります。 佐賀駅から博多駅までは特急で40分。十分に射程圏内です。 「ここしか無い」と思い詰めないことが、HSPさんの心を軽くします。
2. 「バルーンフェスタ」の時期を避ける 佐賀市(特に嘉瀬川周辺)のクリニックに通う場合、秋のバルーンフェスタ期間は大渋滞が発生します。 普段なら15分で行ける道が1時間動かないこともあります。 パニック障害の方は、この時期の予約を避けるか、時間をずらす工夫が必須です。
3. 「がばい」優しさを信じる 佐賀の言葉はぶっきらぼうに聞こえることもありますが、中身は「がばい(すごく)」優しい人が多いです。 先生の言葉が少し短くても、それは「葉隠」的な実直さかもしれません。 「冷たい」と即断せず、数回通ってみて判断するのも、佐賀での病院選びのポイントです。
東よか干潟のシチメンソウは、季節によって鮮やかに色を変えます。 HSPさんも、周りの環境に合わせて色を変え、自分を守っていいのです。
「武士のように強くなくてもいい」 「平野の中で、うずくまっていてもいい」
丸ぼうろでもかじりながら、素朴な甘さにホッと一息ついてください。 佐賀の広い空の下、あなたが誰の視線も気にせず、ゆっくりと羽を休められる場所が、きっと見つかります。